こんな夢を見た。 夜中にふと目を覚ますことがよくある。 今日もやっぱり覚めて、 目は閉じたまま耳だけどこかの家で水を使う音を聞く。 そっと目を開けてみると、 あなたの肩が見えた。 ぴったりとつけていたおでこを外し、 あごを少し上げると、あなたの寝顔が見えた。 外から漏れ入る光でぼんやり照らされたラインを 薄暗い中ぼんやりと、でもじっと見つめていたら、 あなたの寝息がすーっすーっと耳に届く。 そっと手を伸ばして指でラインをなぞってみる。 優しく優しく。そっとそっと。確かめるように。 顔のラインと指のラインが光で白くつながれる。 そしたら、ざわざわ不安なのかほっと安心したのか 涙がほろほろ流れ落ちた。 ほろほろほろほろと泣くだけ泣いてすっきりすると またふっと眠りに落ちた。 次に覚めると髪をなぜる手を感じた。 しっとりと濡れた枕に頬が触れて理由を知る。 窓からの光はまだ少し低く抑え気味で、 その強さは頭に感じる程度と同じだった。 私はゆっくり目を開ける。 そんな夢を見た。 私は目を開けると、ほんのりと明るい光を受け 急いで寝床を抜け出し、ぱっと身支度をし、 昨夜の小さな鞄だけ持って、家を飛び出した。 ぐずぐずしている暇はない。 公園の時計が長針と短針を重ね合わせ、 未来は今、その時を告げる。 |